蒼翼記

歪まぬ黒

夢を見た。

真っ白な女が唄ってる夢だった。

白くも黒くもないような、明るいような暗いような空間のなかでただその透き通るような歌声に包まれて立っていた。



女は、懐かしいような、
物悲しいような旋律の歌を紡ぐ。






女は目隠しをしていた。

その白い艶やかな髪を織って出来たような真っ白な布を巻き付けて、その華奢な身には東洋の民族衣装を思わせる白い衣を纏っていた。



ただその空間にくつろいだように座り、美しい歌を唄う。










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