†シークレット・ラブ†

「はぁ…疲れたな…」


ネクタイを緩めながら、物が散らばるソファに身を沈める。



アイツがいた頃には、こんなに物が散らばっていた事なんてなかったのにな。


綺麗好きだったアイツ。



いなくなってから、こんなにもアイツを求めている自分に気づくなんてな…。



皮肉なものだよ。



祥子と別れて…半年が過ぎた。



それでも、部屋の中には、今も祥子のぬくもりを感じるものがありすぎて…。


俺は1人



煙草に火を灯して口にくわえると



フゥーと、天井を見上げた。



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