君に伝えたい
「え、えっと……その…………、な、何でもない……です。」
「?そぉ?」
………何でもないわけ?
じゃあ何で呼んだんだよ!!
「あの人完璧にハルキに惚れてんな、」
こそっと耳打ちしてきた夏生。
距離が微妙に近い気がするけど、今はそんな事どうでもよく感じた。
そんな事…わざわざ言ってくんなバカ野郎~!
――ズキッ…………
え…………
また?
胸がめちゃめちゃ痛いっ!
「あ、そーだよ美咲!!」
由香里に向けていた体をこちらに向けて話すハル。
「ん?何?」
「今日誕生日だろ?プレゼントなにがいい?」
あ……
忘れてた。
あたし今日誕生日じゃん。
「え、お前今日誕生日なの?教えろよ」
話しに食い付いてくきた夏生は、まだあたしの頭に腕を乗せてる。
「……あたしも忘れてた。」
そっかぁ……
誕生日かー
「バカだな。」
ムッカー!!
「何よー!!
夏生の誕生日祝ってあげないからね!」
「は?ざけんなよ、プレゼントくれプレゼント!」
「俺も欲しいー!美咲ちょーだいねー!」
「は?美咲に貰うのは俺だし。」
「だからあんたにはあげないし!」
「そゆこと。諦めつけろ夏生。」
「……………………!!――――!」