怪盗イニシャルSからの予告状
ただ今の時刻、夜の9時27分。



部屋の中でひとり、風呂上がりの、半乾きの髪のままベッドに寝ころがっていた俺は、



ゴミ箱から拾い上げ、夕方から何度も何度も読み直したグシャグシャの紙…



そう。



あの“頭文字Sからの怪しい手紙”を、もう一度、読み直していた。



イタズラ…



うん。



これ…やっぱ、ただの質のわりぃイタズラ…



なんだよ…な?



そして手紙から机へとパッと目をやると、



ノート…



いつの間にか返って来てんだよ…なぁ…



風呂に入る前はなかったはずなのに…



ってことは、やっぱイタズラ…



俺は数冊のノートを見つめながら首を傾げた。

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