粉雪2-sleeping beauty-
「…たまたま開いただけだろ?」


火をつけ、ため息と共に煙を吐き出した。



『…たまたまなら、あんなに真剣に見ないっしょ?』


同じように煙草を咥え、真鍋は笑う。



…コイツ、いつから見てたんだよ…。


何かもぉ、忍者の末裔か?



「俺なんか、女が居すぎて困るんだよ。」


『…ハイハイ。』


少しだけ眉を上げ、適当にあしらわれた。


真鍋のこーゆートコは、結構ムカつく。



『婚約指輪でも渡して、派手なプロポーズでもすれば良いじゃないっすか。』


その言葉に、ため息をついた。



「誰に~?」


『好きな女っしょ?』


当然の様に言いやがる。



「…馬鹿だろ、お前。」



そんなんでアイツが喜ぶなら、とっくにやってる。


第一、アイツの左手の薬指には、既に指輪が二つも輝いてるんだ。


どこに、俺なんかがやる指輪を嵌めるスペースがあるだろう。



「…てめぇみてぇな幸せなヤツなんかには、俺の気持ちなんかわかんねぇよ。」



多分これは、“ヒガミ”ってやつなんだと思う。


可愛い彼女と順風満帆なコイツに、俺の気持ちなんか分かる筈がない。



「…“幸せ分けよう”みたいな精神、ウゼェから。」


俺の言葉に、真鍋は何も言わずに煙を吐き出した。



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