恋愛ごっこ
理由
次の日、目が覚めたのは外の騒音からだった。

はじめから用意されてあったワンピースに着替えて、部屋の外に出た。

「お、天凪。起きたか」

「何の騒ぎ?」

部屋の外にはクロを含めた男たちが何人もいた。

「見るか?」

何を?

一瞬そう思ったけど、外のことだっていうのがすぐに分かったから、頷いた。

「じゃぁちょっとだけ我慢してろ?」

クロがそう言ったのと同時に、後ろから口に布をまわされた。

「っ!?」

後ろで布を縛る感覚がして、その後クロが私の首に腕をまわして引き寄せた。

私の目の前に窓がきて、外が見えた。

警察……と、お母様とお父様……。

あぁ、そっか…誘拐だしね。
< 80 / 121 >

この作品をシェア

pagetop