電界妖怪 〜マカフシギ〜 ①
―――
西暦2050年
私は美希。坂村美希。小学6年生。まだ引っ越ししてからの頃よりも数年前に電界が出現した。普通の世界と重なって見える、不思議な世界。それを子どもたちの言葉では『あっち』と言う。
電界には普通の世界には住むことが出来ない妖怪が、電界なら住むことが出来るすごい世界なのだ。
でも私にはこの平和までには時間がかかった。
今私がいるのは誕生日の後。でもその話より前の引っ越しした後の話を先に話しておこうと思う。
―――
あれは引っ越ししてから数日たった頃。私のクラスが電界の話題で盛り上がっていた時の話。
「ねぇねぇ、どんなペット飼ってる?」
「私はね…」


いいなぁ。と、心に呟く私。実は私にはペットがいない。親からは反対されている。だからよくいじめられる。
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