運命
◇お母さん◆
妊娠してから6ヶ月が経ち、私のお腹も目立ってきた。


『愛~そろそろ、男の子か女の子か分かるんじゃない?聞かないの?』

私は、桃花と喫茶店にいた。


『聞かなくても分かるもん(笑)』


『どっちなの?』


『元気な男の子。』


『何で分かるの~』


『それはね、夢で教えてもらったの。』


『またその話?確か、聡さんと愛と小さい男の子の3人で公園で遊んでいる夢だっけ?』


『うん。名前は「空」可愛かったよ』


『愛が考えた名前?』


『ううん。聡と二人で考えた名前。
「空」って名前にはね、沢山の想いが込められているんだ。私が聡の分まで幸せにしてあげなくちゃ』


『愛がお母さんだなんて‥きっと空くんの方がしっかりしてそう(笑)』


『ひっどーい!!これでも私、頑張って勉強してるんだからね!』


『知ってるよ。おばさんから聞いてる。
でも‥よく愛のお父さん、赤ちゃんを産む事反対しなかったよね?私てっきり結婚するって挨拶に行ったときみたいに、猛反対すると思ったのに‥意外』


『私も‥反対されると思ってた。だって、シングルマザーになるんだよ?でも、聡だけ特別なんだって。確かに2人はメル友だったし、お父さんの特性カレーの隠し味を聡にだけ教えてたし‥』


『何?2人ってそんなに仲良かったの?』


『うん‥私に内緒で逢ってたみたいだよ』


『へぇ~』

私達は頼んでいたジュースを飲んだ。



『そうだ!!』

私は急にあることを思い出した。
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