運命

聡のご両親

『やっばーい!!』

私は急いでベッドから飛び降りた。


ただ今の時刻‥

9時30分。


『どうして目覚まし鳴らなかったの!?』

私はブツブツ独り言を言いながらセットした時刻を確認した。すると、12時間ずれてセットしていた事が分かった。


『もう!携帯の目覚ましにすればよかった‥』

後悔しても仕方がない‥私には時間がなかった。



まずは、洗面台に向かい顔を洗って、歯を磨いて‥それから部屋に戻って着替えて‥。ここまでに15分かかっていた。


聡は5分前には来るから‥あと10分!?

朝食は諦めて、残りの時間は化粧に専念する事にした。


「相手のご両親に対して失礼のないように‥」

昨日お母さんから言われた言葉を思い出した。


『スッピンは失礼だもんね』

私は、いつものデートの時より薄目に化粧をした。





『これでよし。』

鏡の前で全身を確かめてから玄関に向かった。
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