―続―きゅんきゅん同盟



私が勉強の為に授業の様子を録音していたもの。


「どうして、これが?」


ニヤニヤする生徒を見渡す。


「まこたんの実習が終わった後に、記念に欲しいって校長先生に頼んだんだよ」



みんなは顔を見合わせた。


私は陸を見た。



「知らなかったよ……」



まさかまだ残っていたなんて。



「いいじゃん。この時のまこは最高だった」



陸ってばみんなの前なのに、そんなこと言っちゃって。





「やだ~!!やめて!!」



私が声を上げると、陸は『シー』と人差し指を立てた。





「まこたん、陸!!おめでとう!!!」



龍之介の声で、電気がついた。


そして、現れたのは、大きなケーキ。



真ん中のチョコには、『りく まこたん』と書かれていた。




「え?これ、どういうこと?」


わけもわからずキョロキョロしていると、陸は小さな声で耳打ちした。




「今から15分、この店貸切だから」



うっそーーー!!





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