<季節>サンタクロースの願い事
~ 昨日の夜 ~



「おっまえ?!・・・何者なんだ?!」



俺の言葉にこの男はニンマリ笑う。



「だから、サンタクロース・・・の見習い」



男がそう言いながら俺の前を宙に浮きながらクルクル回る。



「なっサンタって?!



そんなの信じるわけないだろっ!俺は子供じゃねぇ!」



「だ~ってサンタなんだも~ん」



口をぶすぅと膨らませながら答える。



「ここの地区を担当していたサンタのじぃちゃんが



ぎっくり腰になっちゃってな。



まだ見習いの俺も駆り出されたわけ」



これでいい?みたいに男が俺のことをジーと見てくる。



「っ・・つーか、俺に見つかっちゃやばいんじゃないの?」



俺は仕返しとばかりに男に投げかける。



「あぁ、大丈夫!



お前は、絶対にバラさないって知ってるし」



男は自信満々にポンと俺の肩を叩く。



「っ~!!!!」



(なんか無償にムカつく!なんだっ!この感じ。前にも感じたことのある・・・)
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