第六感ヘルツ

21,ぱんっ!




ぱんっ!

威勢のいい破裂音に、あーあとため息を漏らした。


「いやあね」
「区役所の人も大変だ」


道行く人々もまた、わたしと同じようにため息を漏らす。
何がどうなってとか、細かいことはわからないし知らない。
世界の最高科学機関でさえ、その謎はまだ解明出来ていないようだった。

ぱんっ!

しばらく先の交差点でもまた、破裂音がした。


「……世界はどうなっちゃうのかしら」


世界云々よりも、次は自分が破裂するかもしれないが。
至るところに飛び散った内臓が、アスファルトを生ゴミの臭いで染めていった。



21,ぱんっ!【エンド】
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