【中編】彼女の嘘
「1ヶ月前。偶然、遼を見かけてさ。話しかけたんだ。俺、そこで遼から疾風と別れたって聞いたんだ。」


「冗談いうなよ。」


信じられない。


そんな話ししたことないし。


「俺さ。最初は、信じられなかった。けど、男いたから....」


男?


俺より好きな奴ができたのか?


だから、行方をくらませたのか?



「祐也、嘘言わないの。」


美紀は、どうしても嘘にしか聞こえないみたいだ。



俺は、もう真実にしか聞こえなかった。


「嘘じゃないから、同棲してるって....けど、違和感があったかも。」


祐也は、何か思い出したようだ。


「違和感?」


なんだ?


気になる。


「あぁ。今考えればさ。居場所知られたくなかったんだなってわかる。」
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