こっちむいて伏見!

う。

目が合ってしまった。



すると
彼は席を立ち上がり、
ゆっくりとアタシの方へとやってきた。


な、なによ。

なんか用でもあるわけ?


怒ってるのかよくわからない表情。


確実に笑ってはいないってのはわかるけど。



「…おい…」


彼のそのアタシを呼ぶ声で我に返り、
今、アタシは近くまで彼が来た
ということを理解した。



アタシは顔を上げて彼の顔をじっと見る。


彼も同様にアタシをじっと見る。


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