復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜
「その七つの大罪のひとつが、必ずメールの最初についているの。マリちゃんからのメールには人の欲望を強くして、死に追いやる力があるみたいで……」

奈々子はうつむく。ひざの上に置いた拳に、ぽたりと雨粒のように涙が落ちた。

「私以外の五人は、みんな呪い殺されてしまった。次はわたしなの。いつ呪いのメールが送られてくるんじゃないかと考えると、頭がおかしくなりそうで……」

涙があとからあとから、あふれてくる。

「谷田さん、落ち着いて」

「落ち着けないよ。電源を切っていても、マリちゃんからメールが送られてくると、勝手に電源が入っちゃうんだよ。
……わたしはバカなの。愛華ちゃんの言ったことなんて信じなくて、マリちゃんのそばにいれば、こんなことにはならなかったのに」

そもそも貸していた英語のノートを忘れたくらい、笑って許せばよかったのだ。

しかし、どれほど悔やんでも、時間を巻き戻すことなんてできない。それが現実だ。
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