復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜
マリは両手でお腹を押さえると、走って教室から出て行った。

ヘビに睨まれたカエルのように固まっている奈々子の元へ、愛華たちが駆け寄ってきた。

「谷ちゃん、やるじゃん」

「マジ、今までので一番うけたんだけど」と愛華が、笑いすぎて出た涙をふく。

奈々子は、はっと我に返り、頭をかきながら笑った。

「たまたま隣を歩いてきたから。でも、あのこけ方は笑えるよね」

そう言いながらも、奈々子の心臓はまだドキドキしていた。

――なんなの、あの目……。今まで色々嫌がらせされてたくせに、わたしだけ睨んでくるなんて。やっぱり、わたしのことを格下に見てるんだ!

奈々子は、さっきのマリの態度で、そう確信した。

鼻血でも出せばよかったのに、と教室の隅に落ちているマリのポーチを睨みつけながら、思った。
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