突然の幸運
まあ、今までで散々拒んできたからな……


ーもう、逃げられないか……


僕の恋は実るはず無いし……


僕はため息をついてから父さんに言った。


「ーわかったよ……」


そう僕が答えたら父さんは


「そうかそうか!了承してくれるか」


……嬉しそうだ…


「それでは先方との話を進めよう。相手のお嬢さんの写真は今度持って来るからな」


「ハイハイ。わかったよ、もういい?」


「ああ、もういいぞ」

僕は部屋を出た。自室へ帰るとベッドに寝ころんだ。


どうでもいい……


「彼女じゃないのなら誰だって一緒だ」


そう呟いて目を閉じた。


ーー数日後ーー


また、僕は父さんの部屋に呼ばれていた。


「なに、父さん。結婚の話?」


「そうだ。このあいだ写真を持ってくると言っただろう。この子だ」


そう言って父さんは一枚の写真を出した。


「ハイハイ、どうも」

そう言って適当に受け取って写真を見た。


しかしその写真を見て驚いた。


「えっ!……」


驚きの声が父さんにも聞こえたようで、そこで話はじめた。


「可愛らしいお嬢さんだろう。でも大丈夫だ。彼女は18歳だからな」


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