白いジャージ2 ~先生と青い空~



「夕食が終わったら、夕日を見に行ってください!今日は綺麗ですよ~!」



食堂の窓から見える空がだんだん赤くなっていくのを見て、

私の気持ちは焦り出す。



慌てて、味噌汁を流し込む私を…



パシャ 


先生に写真を撮られた。




「夕日が見たくてうずうずしてる俺の彼女…」




「だって~!!早く行かなきゃ!!」




私と先生は、一番に食堂を出て、すぐに自転車に飛び乗った。




「直~!ほら!!すっげー空きれい!」



「ほんとだーーー!!」




じゃり道を進みながら、すれ違う牛さんに挨拶する先生。



牛の胸に付けられた名札を見て先生は声をかける。




「よぉ!花子!またな!」




花子は、初めて会う素敵な男性に顔を赤らめていることだろう。




「ばいばい!花子!」




私が言うと、花子は顔を上げて モォーっと鳴いた。





もうすぐそこなのに

焦ってるせいでなかなか目的地につかない。






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