白いジャージ2 ~先生と青い空~


3泊4日の旅行。


昨日の夕方到着した私達は、疲れて、夕食後すぐに眠ってしまった。




「今日こそ、夕日見ような!」



朝日が昇ってすぐに夕日の話をする私達に

きっと、太陽は呆れてる。




「お前と出逢うまで、こんなに空を見てなかったな…俺。」



呟くようにそう言った先生は、砂の上にゴロンと寝転んだ。


真似して私も隣に寝転んでみる。



好きな人の行動を真似するのが好き。



だって、

同じ感覚を味わえるし、同じ気持ちになれる気がする。





「うわぁ!!空、きれい!!!」



空は、水平線近くはとても濃い青をしていた。


グラデーションが美しく、真上に行くほど薄くなっていた。


薄いブルーで雲ひとつない。




寝転んだまま、体を横に向けると

眩しそうに空を見つめる先生がいる。




少し伸びたひげ。



昨日より黒くなった肌。






私は確信する。



私はもっと好きになる。


この旅で、私はもっともっと先生に恋をしてしまうだろう。






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