白いジャージ2 ~先生と青い空~




4通目のメールは、専門学校の友達からだった。


私が唯一メールをする男の子。


必要な要件しかメールすることのない関係。


だけど、もし先生が知ったら・・・

誤解しちゃうかも知れない。



携帯って恐ろしい。




【楽しんでるか~?来週の月曜は、スニーカーで来るように。】



要輝彦君。



同じクラスで、何かと行動を共にすることの多い子。


桃子や美穂、あゆみと一緒に要君も時々私達の輪の中にいる。





先生は、少しだけ気になっているようだった。


1度だけ、珍しく学校の前に迎えに来てくれたことがあった。


そのおかげで私はみんなに先生を紹介することが出来た。



待ち受け画面や、写メを見せていて、友達も先生に会いたいと言っていたから。




先生は、数名いた男子の中から要君にだけ声をかけた。



スラっとして背が高く、さわやかな要君を先生は「要君」だって思ったんだ。




よく話に出るその名前を先生は時々わざと口に出した。




『どうせ、明日も要君と実習なんだろ~!』なんてね。








< 248 / 354 >

この作品をシェア

pagetop