白いジャージ2 ~先生と青い空~



重い荷物を軽々と持ってくれた先生は、二の腕の筋肉で私をときめかせながら、

空に叫んだ。




―――また来るぞって。






目に浮かぶんだ。




この青い空と、空に向かって伸びる緑の中を走る先生と・・・

子供の姿。









先生は子供のようにはしゃぎながら、追いかけっこをするんだ。




『直~!直も早く来いよ~!』なんて私を呼ぶんだ。





私は相変わらず、『先生、待ってよ~!』と言いながら、子供と先生を追いかける。





そんな日が来るかな。





それまで


待っていてね。




変わらないで

待っていて。





この青い空と海、

優しい笑顔…






この美しさを永遠に守り続けていくことができるかどうか・・・


それは人間次第。




何ができるかわからないけれど、

未来の子供達の為、今できることをしよう。





私は道端に落ちていた吸殻を拾った。




先生、


いろんなことを教えてくれてありがとう。





ずっとずっとその背中についていくからね。





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