俺様のカゴの中
俺、いい歳してマジでバカみてぇ。



10歳下の女にグラつく。



「飲むか?」

「うん!!」



終始嬉しそうで留宇の周りだけ花が咲いてる。



世間知らずのお嬢様に翻弄されてるバカな俺…。



ソファーに座ってケータイを開くとメールが1件。



『留宇泣かせたらダメだからね』



だいぶ前に入ってたらしく、相手はアスカからだった。



大丈夫だ。



スゲー笑ってるから。



皿を洗い終えて隣に座った留宇の頭を撫でた。



「な、なに?」

「なんとなく」

「雷さんの手って大きくて大好き。もっと触ってて?」



きっと意味は違うだろう。



だけど無性に愛しくなって引き寄せてキスした。



カラダを離すと切なそうな顔をして俯く…。



我に返ってちょっと反省。



するつもりじゃなかったんだって、言い訳なんてしねぇけど。



「帰りたくなくなって…しまいます…」

「お前の家はここじゃねぇからな」

「離れてても…好き同士でいられたらいいのに…」



そう言って泣き出した。



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