真面目なあたしは悪MANに恋をする
気がついたのは夜中の三時だった

携帯を握りしめたまま、布団の上で横になっていたあたしは、無数のバイク音で目を覚ました

バイク音は、あたしのマンションの近くになると突然激しいラッパを吹き鳴らす

もしかしてケンケンとマサ君?

あたしは冷たくなっている窓をゆっくりと開けると、外を見つめた

蛇行を繰り返りながら、十数台のバイクが近づいてくる

あたしのマンションの敷地内に入ると、ラッパを吹き鳴らしたり、奇声をあげたりしている

先頭をきって走っているのは、ケンケンのバイクだった

黒に赤のラインのあるバイクが、肩腕を天高く掲げて走っている

マサ君もすぐ後ろについて、走っている

透理さんはいないんだあ

赤族の集団の中に、片岡君と透理さんの姿は無かった

ケンケンたちは、マンションを一周するとまた道路に戻って、走り去っていった

『タイトル:今、来たよ!』

『あけましておめでとう。今年は、片岡君ともっともっと仲良くなれる年にしたいな。つい数秒前にケンケンとマサ君が来たよー。「近所迷惑です」って言っておいてσ(^_^;)アセアセ』

あたしは片岡君にメールを送ると、布団の中に冷え切った身体を入れた

『タイトル:言っておく』

すぐに片岡君から返事がきた

『あいつら、さっきまで飲んでたから、ハイテンションで、まわりまで目が行き届いてないと思う。いつか飲酒で捕まるよ』

すぐに返事が来るなんて思ってなかったから、このメールにはすごく嬉しかった

携帯を握りしめると、あたしは瞼を閉じた

このままずっと冬休みが続くといいのに

このままずっと…茉莉のことを忘れていたいよ

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