真面目なあたしは悪MANに恋をする
「ケンケンたちには?」

「言わないよ。これは僕の問題だからね。弟を亡くした姉の気持ち、僕にはわからないけど……僕はそれを受け止めないといけないんだ。それだけだよ」

片岡君は、ヘルメットをつけると原付で走り去っていった

小さくなっていく背中を見送ってから、あたしは駅に向かって走り出した

駅前でタクシーを捕まえて、乗りこむと片岡君の家に向かった

一人で行くなんて……辛すぎるよ

怪我しに行くって言ってるようなものだよ

絶対に嫌だ

一人で抱え込んで、怪我して…きっとそれでも笑顔で笑うんだよ、片岡君は

あれは事故なのに

片岡君一人で、抱え込むことじゃない

駄目だよ、そんなの

事実を隠して、責任を自分がかぶって…悪者になるなんて片岡君らしくないよ

片岡君はどうして事実を隠したままでいるの?

片岡君も、亡くなった友人も…いじめられて辛い思いをしてきたのに

片岡君がいじめっ子っていうレッテルを貼られて、殺したまで言われて

なんで? 事実を言わないの?

< 241 / 438 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop