真面目なあたしは悪MANに恋をする
林の向こうから、爆音が聞こえてきた

車に乗っているのに、耳が痛いくらいにバイクのエンジン音が響いてくる

「な…なに、これ? 何の音?」

茉莉が、悲鳴に近い声をあげた

「赤族だよ! 昨日、話したろ…マジかよ、二日連チャンで走るなんて、あり得ねえー」

寺島君が、車の中で叫んだ

え? あれ?

赤族のトップって、寺島君じゃないの?

あたしは振り返ると、寺島君の顔を見た

あたしが言いたいことに、すぐに気がついたのだろう

あたしが口を開く前に、寺島君の口が動いた

「嘘だよ! 嘘に決まってるだろ。あんたが渋るからちょっと脅しただけだよ…てか、早く逃げろってば。マジやべえってば」

寺島君がまた、運転席を蹴った

「やってるってば! もう動くよ」

加藤さんがハンドルを切って、道路に飛び出た
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