You love...
夜空に月が顔出す中、
あたしの顔は曇ってしまった。




ため息と同時に電話が鳴った。





『もしもし?』



知らない番号に戸惑いながらも出た。




『あ、麻帆?』
『そうだけど』
『俺、比呂だけど』
『あ、比呂くん?』
『あのさ…俺等別れよ』
『…ぇ?』
『お前のバカさに冷めちゃった』
『…比呂、くん?』




嘘、だよね…?
比呂くんの姿が目に浮かぶ。





『もうメールとか電話してくんなよ』
『待って…っ』



電話は一方的に切られた。





未だに現実を受け止めることはできず、
ポロポロ頬を伝う涙。




「…うぅ」



あたしがドジだから?
冷めちゃったの?




< 24 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop