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「一ノ瀬大丈夫か?」
「…早退しても…いいですか?」




聞こえるか、聞こえないくらいの小声を出した。




「体調不良なら早退しとけ」



聞こえたのかな?



あたしは下を向いたまま
教室を抜けた。





静かな廊下が寂しい。
そして…
下駄箱までが長く感じる。






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家についてもなにもせず、
ただ部屋にこもった。




ただ聞こえるのは時計の秒針だけ。




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