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すると健はゆっくり頭を上げ、
俺と視線を合わせた。




「ったく。今度裏切ったら殺すからな」
「…おぅっ」




健は安心したのか笑顔を見せた。
と思ったら…
麻帆の元へ向かった。




「麻帆…悪かったな」
「…ううん」
「昨日言ったことは事実だ」
「うん」
「だけど…忘れてな」
「え?」
「お前には比呂がいるし」
「…あははっ!…うん」




健も麻帆も笑い合っている中…
リオも笑っているけど、
本当の笑顔じゃない。





「…んでリオ!」
「ん?」
「迷惑かけたな」
「…まったく…今日の放課後奢ってよね」
「はぃはぃ」





健は頭をかきながら笑った。



みんなは唖然と俺たちの会話を聞いていた。





「じゃ…比呂くんも麻帆も…」
「わりっ!今日はパス」
「なんで?」
「…麻帆を攫う」
「…了解」




麻帆は天然だから…
わかんねぇな。




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