一番星
プロローグ
「「一番星みぃーつけたっっ」」


幼稚園からの帰り道。

泉と聖弥は手を繋いで空を見上げながら歩いている。



母親同士が親友で生まれたときから一緒だった泉と聖弥。

家も近くで毎日一緒だった。


「ねぇ泉ちゃん。
 僕泉ちゃんのこと大好きだよ。」

「イズも聖ちゃんのこと大好きだよ~」

毎日繰り返されていたこの会話。


「じゃぁ結婚してくれる??」

「うん!!
 結婚する~」

イズは少しも迷わず返事をした。

幼稚園の頃なんてそんなものだけどね。


何も考えずにものを言ったりやったりする。

でもね・・・・・・

イズは本気だった。

本当に聖ちゃんが好きだったから。



その次の日から聖ちゃんはいなくなった。

お父さんの転勤で引っ越しちゃったんだって。


それからイズは毎日泣いた。


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