一番星

それぞれの恋

「おめでと――!」

球技大会翌日。

靴箱で会った私と聖ちゃんは一緒に教室に入った。

すると満たち4人からのおめでとう攻撃。


「どしたの?」

「だって聖弥と一応上手くいったでしょ?」

満は『一応』を強調して言う。


「友達以上恋人未満おめでと~う!」

麗が言ったこの言葉を少し嬉しく思う私は変かな?

拓也は酔っ払いみたいに聖ちゃんに絡んでる。


私はこういうの嬉しいけど聖ちゃんはどうなんだろう...

そう思った私はちょこちょこと聖ちゃんの隣に行き『嬉しい?』って聞いてみた。

『ちょっとね。』て答えた聖ちゃんは照れてたみたい。

目を合わせて笑ってた幸せな時間をぶち壊す人2名。


「はぁ!?
 信じられない!」

「それはこっちのセリフだから!」

...麗と翔。

どうやったらたった1,2分でこんな喧嘩が出来るのか分からない。

私は聖ちゃんの背中を押して満のところに連れて行く。

満の話では今日は麗の誕生日なのに翔が覚えてなかった。

それでキレた麗に翔は自分の誕生日も忘れてたと言い喧嘩になったらしい。

ここは私達が止めるしかない...


「「麗~Happy Birth Day!」」

そう言って私と満は麗にプレゼントを渡す。

プレゼントを受け取った麗の顔はさっきとは別人。

落ち着いたけど翔とは目を合わせない。


「しばらく続くね...」

「「「うん。」」」

私の言葉に満,聖ちゃん,拓也は声をそろえた。

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