恋口の切りかた
困ったような──苦しそうな顔で、漣太郎はおれを見下ろしていた。


「そっか──もうおれ、村には行けないんだ……」

「刀丸──」

「だって、おれは……」


村人や友達のおびえたような眼。

家族の言葉。


おれは、


「おれは、捨てられたんだなぁ──」


天井を見上げる視界がにじみ、目尻から熱いものが伝い落ちた。


どうしてなのかな。

一生懸命にやったのに、

おれ、なにが悪かったのかな。


わからなかった。


それでも、





受け入れるしか、なかった。





自分にはもう、帰る場所がないのだと。
< 115 / 2,446 >

この作品をシェア

pagetop