恋口の切りかた
「漣太郎も晴蔵さまには勝てないだろー」

「晴蔵さまに言って、せっかんしてもらうからなーっ」


──う!?

こいつら俺の親父の名前を出しやがった。


「オウ、言ってみろや。でもどうするんだ? 今ここに『晴蔵さま』はいないぜ? お前らを助けてはくれないぜ~?」


すごみながら木刀を振りかざす俺を見て、

ひぎゃー! と

あわれな二人組が声を上げ──



その時だった。

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