君があたしにくれたもの

卒業

それから空広に会うことはなかった。
あっという間に過ぎていく日々を、彩夏は変わらず過ごしていた。
でも、何もかも全てが変わらないままというわけでもなく、彩夏達には受験が迫ってきていた。
「もう嫌やわ!!受験の話ばっか!」
6限目のLHRは今日も受験の話。
6限目を終えた彩夏と、彩夏の友人の田中杏子(タナカキョウコ)と福永真依(フクナガマイ)は文句を言いながら視聴覚室から出てきた。
2学期に突入し、受験まで半年を切ったということで、彩夏達の周りは以前より受験色が強くなってきた。
「なあ、彩夏は高校どこにすんの?」
杏子が聞いてきた。
「あたしは〇〇かな。」
あたしは悠馬くんが通っている〇〇高校に行こうと考えていた。
家から一番近いし、学力的にもあたしに合っている。
「やと思った。彩夏のことやで〇〇行くと思てたわ(笑)」
最近友人との会話の中身も7割りが受験の話になってきた。
休み時間も、なんだかLHRの延長みたい。
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