【長編】鉛の空
自分の身長の十倍ほどの機体を操って戦うのだから、一歩間違えば、大怪我をする。

そんなスリルの中に立つ、この瞬間。

俺の体は、喜びに震えるのだ。

体が全てアクトリウムに沈むと、コクピットが閉まる。

今の俺は、視界全てが水色で埋め尽くされた状態だ。

試合の開始まで、この水色の世界が、俺の感覚の全てになる――。
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