君のとなり




バス停までの距離が意外と遠くて、何度もため息が出そうになる。






― プップッ




後ろから急に聞こえてきた車のクラクションの音に驚いて、立ち止まった。




「ここちゃん!」




車の窓から顔を出した相手にドキッと胸が高鳴った。





「……悠ちゃん!」




「帰り?」




「うん。悠ちゃんは仕事帰り?」




「おぅ。仕事終わって、飯食って……その帰り!」




「そっか。お疲れ様~」



「俺も帰りだし、送るよ!」



にっこり笑った悠ちゃんに、心臓の音が聞こえてしまいそうなくらいドキドキしてる。




< 16 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop