箱入りお姫さまの秘密事



まぁそれはいいとして


と、俺は続けた



「さっき俊、まどかちゃんにはケイタがいるからって言ったよな?じゃぁケイタがいなかったらお前、彼女のことどう思ってるんよ?て話や」


俊は黙ったまま俺を見る


「ぶっちゃけ俊の気持ちなんて今はいいんや。俺はな、多分まどかちゃんが好きやねん」


「だからなんだよ?」


「だからもぅお前に手加減せぇへん。俺は俺なりにまどかちゃんの笑顔を作る

悔しいけど、今のまどかちゃんの頭の中は俊のことで一杯や」


俊は黒百合荘から離れるように歩きながら言った


「どうしてそんなことが分かるんだよ」


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