雨に恋した華
虹(コウ)ちゃんと付き合い始めた数日後、夏休みに入った。


高校生になってから初めての夏休みに、胸が踊ってワクワクする。


その上、あんなにも素敵な彼氏がいるなんて、嬉し過ぎて堪らない。


「だからって、あたしの事も忘れないでよ〜?」


あたしの話を聞いていた千晶が、電話の向こうで不服そうに言った。


「わかってるよ!今年は、受験で大変だった去年の夏の分までいっぱい遊ぼうね♪」


「当たり前じゃん♪」


あたし達は、クスクスと笑った。


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