恋する苺みるく【短編集】

「あ、もういいの?」

「これ以上は走れねーよ。で、タイムは?」

白い吐息をはあはあ、と荒げて、
彼は私の隣に腰がけた。

ここは彼のトレーニングコース。

私がストップウォッチを見せると、彼は「よっしゃ!」とガッツポーズ付きで笑う。

本当に子供みたい。
無邪気で元気で馬鹿で。感情丸出しで。


誰かさんとは大違い。


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