縁ing for you物語
●純喫茶「園田」(※1)●


女子社員A 
「ねぇ~。そうやって携帯ばっかり恨めしそうに見るのやめてくれない?
シジミカレー(※2)がまずくなっちゃうじゃん!」


灘櫛   
「だってぇ・・・。ねぇ、勾玉ストラップって何日後くらいから効き始めるか知ってる?」


女子社員A 
「はぁ~?灘ちゃん・・・」


灘櫛   
「だって、もうつけて一週間よ。あ、お店の人に聞きに行こうかな~」


女子社員A 
「やめときなって。完全に変な客だよ、それ」


灘櫛   
「だよね・・・」


女子社員A 
「それよりさ、知ってた?山手部長のこと」


灘櫛   
「え?なになに?」


女子社員A 
「また酢竿野の仕事横取りしたらしいわよ」


灘櫛   
「ひっど~い!!で、どんな仕事?」


女子社員A 
「シジミシャンプーよ」


灘櫛   
「え?うちって食品メーカーじゃなかったっけ?」


女子社員A 
「ほら、これからはハイブリッドの時代だから」


灘櫛   
「ハイブリッドって、そういう意味だったんだ・・・」


女子社員A 
「手広くやんのよ、いろいろとね・・・」


灘櫛   
「そうなんだ~~~」


女子社員A 
「でもさ、落ち込んでると思うのよ、酢竿野」


灘櫛   
「だよね・・・」


女子社員A 
「慰めてあげないの?」


灘櫛   
「え?慰めてあげていいの?」


女子社員A 
「勾玉ストラップが効いてきたんじゃない?」


灘櫛   
「ほんとだ!チャンス到来!?」


女子社員A 
「まあ、酢竿野の不幸の上に成り立ってる気はするけど、恋ってそんなもんでしょ?」


灘櫛   
「そんなもんなんだぁ」



カランカランカラン~~
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