かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~


「野々村 希美さんのつき添いの方ですか?」

看護師さんにそう尋ねられ、

そうですと答えると、もう大丈夫ですからと伝えられた。


発見は早かったのと、傷口がそんなに深くなかったという話だった。



病室に移されたのんちゃん。

眠るのんちゃんの傍にずっと居た。


陸くんは、ご両親が心配されるから夕方には帰ってもらった。



夜には、のんちゃんの目が覚めた。

辺りを不思議そうに見回したのんちゃん。

ふと私と視線が合った。


「…もも…あたし…」

「のんちゃん…」


もう涙が溢れていた。



「ごめんね。桃…私…こんなことしちゃって…ビックリさせちゃったね…
 バカだね、大事な友達泣かせて心配かけて…本当ごめん…」


それから、のんちゃんは話してくれたんだ。

今日昼間の出来事を…


ここ最近の話も含めて…



「うちの彼氏ね…最近なんだか様子がおかしかったんだ」

そう話始めたのんちゃん。

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