ハニー*スパイス

指先が直に肌に触れた。


――ビクンッ


大げさなぐらい体が震えたその時。


岳さんの手が止まった。



「……拒めよ……」


「えっ……」


ハァと大きくため息をついて


岳さんはあたしの体から手を離した。


「ビビらせるだけのつもりだったつの……オレのことなんか拒否れよ」

ってほとんど聞き取れないような声でブツブツ言う。



「岳さん?」


「悪い。
今日はもう帰って」

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