俺様甘甘王子様





 あたしは龍の腕を引っ張った。





 もう、顔


 見たくなかったから。




 あたしは、逃げた。





 振り替えず、歩いた。








 『雅…親父さんだろ?』


 「うん」


 『いいのかよ?』


 「うん」


 『ホントにいいのかよ?』


 「うん…」




 アタシの声は、自分でもわかるくらい震えていた。




 ごめんね。龍。


 龍の言ってることのほうが正しいよ?







 
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