彼とあたしの秘密の事情

『ピンポ~ン』


わかの家のチャイムを鳴らすと
出てきたのはわかのお母さん・・


「栞ちゃん、久しぶり・・・

 もしかして、わかなを
 心配して来てくれたの?」


お母さんはそう言って
あたしを家に入れてくれた


「はい・・

 さっき電話したらわか、泣いて 
 たので・・・


 もしかして、朝からずっと
 泣いてるんですか?」




・・・ずっと泣いている


あたしはそう思っていた

でも、わかはあたしが思っていた
以上に強かった



「ううん、
 
 今朝は全然元気だったわ
 でも、テレビで自分と凌さんが
 映っているのをみて・・・

 部屋に閉じこもってしまって・・」



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