彼とあたしの秘密の事情

昨日の夜、携帯がなった

「知らない番号・・・」

それは、番号からの予想で海外から
の電話だった


まさか、とは思ったけど
そのまさかだったとは・・・


電話に出ると、あたしが一番聞きたかった
声だった


「・・・もしもし、わかな?
 俺だけど、覚えてる?」


「・・えっ、凌さんですか!?」


驚きで声が詰まってしまう。
そして、目からは涙が出てきてしまった


「よかった、覚えてくれた
 ごめんな。今までなにも連絡なくて」


電話ごしに聞こえるのは、間違いなく
あたしの愛する王子様からだった


あのときと・・・
4年前と変わらない声で、優しい口調で


「・・りょ、りょうさん
 あたし、とっても嬉しいです

 もう、あれから4年たったから、あたし・・」



 
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