レンアイ思想
「ここ、俺ンち」
そう言ってアキラ君がピタッと立ち止まった。
私もハッとし、立ち止まる。
いつの間に、ココまで歩いてきたんだろう・・・。
ちょっとボーっとしすぎた・・・。
アキラ君の手がパッと離れる。
あーぁ。つまんないのー。
もっと繋いでたかったなぁ・・・。
私は空っぽになった自分の手をヒラヒラしてみた。
アキラ君に案内され、家の中に入る。
キレー・・・。
玄関もフローリングも、キレイに片付いていた。
さぞかし、キレイ好きなお母様がいるんだろうなぁ・・・。
私は自分のウチの母を思い出し、アキラ君が羨ましくなった。