着ぐるみの恋


月子は悩んでいる。

修二さん、初めて会ったあの日から、私は恋に落ちた。

あなたを騙すつもりも、利用するつもりも本当になかったの。

でも結果的には、あなたを騙した事になるの?

利用した事になるの?

お客以上の、それより何倍以上の熱いこの気持ち、伝える事を邪魔してきたのは、この皮膚病のせい……。

そんな事、修二さんは知る由もないから、客扱いされてると、思ってきたかも知れない。

月子は鏡台の前で全裸になった。

そこには相変わらず、女ヒョウが一頭。

均整とれた、手足の長い美しいヒョウが泣く。

この体、あなたに見せる事は出来ない。

この体、あなたに抱かれる事は不可能。

もし口説かれたら、求められたら…諦めましょう。

どんなに辛くても、そこで終わりましょう。

神様、一生のお願いを今使わせて、もう二度と言わないって約束するから……明日、私を人間に戻して下さい。

修二さんを…愛しているの……。



< 122 / 248 >

この作品をシェア

pagetop