あいらぶゆー2
VIPは、担当がエスコートして入店。しかも、専用入口があるせいで、そこからして一般客とは格段の差なの。


最近何かとうるさい個人情報保護法で、VIPの名前やプロフィールは、指名を受けた担当しか分からないという決まりになっていて。


下っ端の私には、今回のVIPの素性なんかわかるわけもなく…。


「舞がうちの店に移って来たのは今年の冬からでしょ?


今までは、月1ペースで見えてたんだけど、最近は予約入ってなかったのよね。


何かあったのかしら。そういえば、今日は服装がいつもと違ったっけ…」


先輩は、何故か花柳さんのその超VIPの事を、知っているような口ぶり。


ふ~んだっ。何さ、私より花柳さんの事知ってるからって。


花柳さんは譲りませんからね!先輩も、彼目当てでこのお店に入ったって、私知ってるんだから。


そういう私も、その一人なんだけどね…。


すぐそこにあるVIPルームを覗きたい衝動にかられつつ、仕方なく持ち場に戻る事にした。




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