その男☆ナルシストにつき!!
修羅場
案の定、夜中から七瀬の着信半端じゃなかった。


メールなんて怖くて全消去。


着信拒否しようとしたけど、そんな事やったら写真の件がまだあるから。


そこまでできないし…。


寝られなかった。


会社に行っても仕事に集中できない。


撮影の合間に電話とメール攻撃だし。


電池終わるの早いし。


こうなったら仕方ない。


瀬に腹はかえられん。


『ごめん。忙しい。』


送信。


本当は連絡なんてしたくなかったけど。


うるさくて適わないから。


メールしてから、驚くくらいピタリと連絡途絶えたし。


これで良かったと安心したのは数時間。


「宮元いる?」


その声は…


慌てて机の下に隠れた。


「あれ?先輩なら…。」


佐井が机の下を覗き込んだ。


腕でバツを出すと、何食わぬ顔で顔を上げた。


「七瀬さんすいません。さっきまでいたんですけど。」


よし!!


よくやった。


小さくガッツポーズ。


机が入り口から奥まっててよかった…。


「どこいったの?」


突っ込むな!!

< 112 / 310 >

この作品をシェア

pagetop