その男☆ナルシストにつき!!

『藤原さんへ…

城金七瀬に渡して下さい。

お兄さんの件では大変お世話になりました。

毎日素敵なプレゼントありがとうございました。

あたしには勿体無いのでお返しします。

って、伝言もよろしくお願いします。

……ネット部 宮元』


コレで完璧!!


「これ、藤原さんに渡してもらえます?壊れ物なので、大事に扱ってくださいね。」


ニッコリ笑いながらダンボールと一緒にメモを渡した。


「分かりました。お預かりしますね。」


「はい。お願いします。」


ペコリと一礼すると、そのまま部署に戻った。


送り返してやろうと思ったけど、芸能人宛なんて手紙すら中身をチェックされるから。


藤原さんからが一番早いし。


「腐敗しないように、ドライアイス付けておけば良かったかな?」


ブツブツと独り言を言いながら、エレベーターを待ってた。


「何がドライアイスなの?」


急な突っ込みに、後ろを振り返った。


「マキじゃん。何やってるの?」


「打ち合わせ。」


「そっか。子供は?」


「お母さんが来てるから。」


「そうなんだ。」


「で、何がドライアイスなの?」


「えっ?」


突っ込まなくてもいいのに。


< 45 / 310 >

この作品をシェア

pagetop