恋する二人の女の子 ─夢へ続く道─
新しい生活にも慣れてきた5月。

裕太はゴールデンウイーク明けに海外へと飛び立った。まずはアジア圏で英語が主になっているシンガポールへと向かう。





「気をつけてね」
「頑張ってね。裕太」
「頑張れよ」
「ああ、ありがとうな。裕太、聖佳」




今にも泣きそうな星弥の顔を見ながら、裕太は笑顔で話しかけた。



「星弥」
「……何?」
「俺に会いたくなったら、空を見上げろ。空はどこまでも続いてる。同じ空が繋がってるから、な?」
「うん……。わかった」

「じゃあな」




裕太は星弥の頭を『くしゃ』っとやった。



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